Anorak citylights

レコードを買ってから開けるまでのドキドキとか、自転車のペダルを加速させる歌や夏の夜中のコンビニで流れる有線など些細な日常とくっついて離れない音楽についての駄文集 twitter ID→ takucity4

GOMES THE HITMANは素晴らしい

2014年10月11日。GOMES THE HITMAN7年ぶりとなる復活ライブを吉祥寺スターパインズカフェまで観てきた。正直まだ少しだけ興奮していて、うまく言葉にできないけれども。
17時オープンの会場は既に熱気で包まれていて、キャパシティ限界までチケットを出したのであろう、スペースに余裕が全く無い。整理番号44番で入ったので席は余裕で確保できたが、後ろを見るとスタンディングゾーンは さながら若手人気ロックバンドのライブかのような人口密度。
18時ピッタリで始まった7年ぶりのライブ。客電が落ちた瞬間、一瞬で高揚する感覚は久しぶりである。山田さんは普段あまりライブで着ることのないジャケットを羽織り、少しフォーマルな装いで登場した。メンバーが続々と現れてまず驚いたこと。メンバーのルックスが全然変わっていないのだ。顔や体型はさることながら髪型まで変わっていない。まるで7年前の彼らがそのままタイムスリップしてきたかのような、そんな印象だ。
登場して間髪いれず、ついに1曲目のイントロが鳴らされる。満を持して 7年の時が動き出す瞬間だ。堀越さんがあの曲のイントロを爪弾きだしたその刹那、僕がはじめてGOMES THE HITMANと出会った時から今この時までの、"GOMES THE HITMANの音楽と共に生きた時間"が猛スピードで僕の頭を駆けていき、気付くと涙が止まらなかった。
"楽しいときも悲しいときもイヤホンの奥で鳴ってたあの曲が、CD通りの音階で、しかしながら生きた人間たちの確かな技術と息づかいで 鳴らされている"
満員のフロアも一緒になって横に揺れ、新しい時の始まりを祝福している。おかえりなさいGOMES THE HITMAN
その後もweekendの曲を中心にライブは進行していく。
まるで結成されたばかりの大学生バンドの練習風景を見ているかのような初々しい雰囲気がweekendの瑞々しい曲達の青春性をうまいこと引き出していて、"ベテランバンドが懐古的にファーストアルバムの曲を再現する"という事には全く陥っていなかった。本当に本当に、新人バンドみたいな佇まいで楽しかった。
この日のライブがGOMES THE HITMANの全てを表現してるとは到底思えない。おそらくバンドが一番バンドとしての青春性を帯びた初期からの楽曲を意図的に組んだセットリストだ、再始動のイントロしてはこの上ない響きをもっていた。しかしながら、GOMES THE HITMANというバンドのポテンシャルや懐の深さ、内省的ながら豊潤な音楽性を帯びるmono以降の降り幅はまだまだ体験する余地がある。それはおそらく、11月と12月のライブで実現することだろう。
ごちゃごちゃと書かせていただいたけど、おかえりなさいGOMES THE HITMAN!言いたいことはこれだけっす!
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