Anorak citylights

レコードを買ってから開けるまでのドキドキとか、自転車のペダルを加速させる歌や夏の夜中のコンビニで流れる有線など些細な日常とくっついて離れない音楽についての駄文集 twitter ID→ takucity4

GOMES THE HITMANは素晴らしい

2014年10月11日。GOMES THE HITMAN7年ぶりとなる復活ライブを吉祥寺スターパインズカフェまで観てきた。正直まだ少しだけ興奮していて、うまく言葉にできないけれども。 17時オープンの会場は既に熱気で包まれていて、キャパシティ限界までチケットを出した…

Number two/Know your rights

パンク この寛厚な言葉に具体性を持たせるとすれば、Number twoの作品ほど適しているものはないだろう。彼らの楽曲に通底したささくれ立つパンクサウンドとポップなメロディセンスは、RamonesやRichard hellから続くパンクの定型を示し、今の時代にアップデ…

あの夏 あの海 あのカメラ-aztec camera"high land hard rain"について-

子供の頃、夏休みに福島のおばあちゃん家に出かけることがとても楽しみだった。 おばあちゃんは福島県いわき市に住んでおり、そこは海沿いの街であったことから遊びに行く度に海や川へ連れていってもらえたのだ。 兄弟や従姉とみんなで海へ出かけ、日が暮れ…

夕暮れーしょん

iPodを壊してしまった。 一見よくある日常の損失に思えるかもしれないが、僕の心身に与えた被害は甚大だ。 僕は2台のiPodクラシックを容量いっぱいまで使っており、そろそろ3台目の購入を検討していたところであった。 実に10000枚以上に及ぶ僕の所有音源の…

the sleeping aides and razorblades 白浜くん ショートインタビュー【無人島に持っていきたい5枚のアルバム】

北海道のthe sleeping aides and razorbladesという若いバンドが大好きです。 バンド名でピンとくるアナタの目には寸分の狂いもありません。新旧パンクスが入り乱れて喝采を送った2000年代の伝説 exploding heartsの曲から引用された名前を持つthe sleeping …

早すぎたアノラック/sidewalksについて

Sidewalksというバンドが好きだ。 かれこれ5年くらい聴いているだろうか。sidewalksは80年代初頭にアメリカ/ミルウォーキーで活動していた、早すぎたアノラックバンドである。 シャープなリズム隊にペッラペラの単音ギター、ヘボいボーカル。しかしながらメ…

And summer clubとフルーツアンドベジーズ

若き大阪の新鋭、And summer clubのデモを聴いている。 現行のUSインディ(曖昧な言葉だよね)直系のアートワークにグッときて購入、僕好みのポートレート+シンプルロゴ。Summer campの日本デビュー作に通じる素敵なアートワークです。このメンバー不在感、あ…

呆れるくらいにパンク♡ぐらんぴぃず♡

7月6日に結婚し、新居に引っ越した。職場から程近い新築アパートの2階だ。さぞかし甘い新婚生活が始まることだろうと夢想していた。朝はチューで送り出してもらい、昼は愛妻弁当を食べ、夜は美味しい晩御飯を食べながらバラエティ番組等を見て笑うのだ。お…

『ヤツらの勝手さ!』NOT WONK 加藤くんショートインタビュー

毎度おなじみ流浪のブログ、Anorak citylightsです。北海道の苫小牧を中心に活動する3ピース インディーロックバンド、NOT WONKをご存じでしょうか。 高校時代にバンドを結成、現在メンバー全員が10代ながら3枚のデモ音源を発表。目下最新作である"wonk fo…

近代ギターポップの素晴らしい世界

ギターポップというポップスのカテゴリがあります。 定義をwikipediaで調べてみると、 『ギターポップ(日本名)とは音楽ジャンルのひとつ。アコースティックギターもしくは歪みの少ないエレキギターを中心に奏でられる洗練されたロックという意味合いが強い…

東京の街が奏でる

体調を崩し、職場近くの病院の待合室にいる。胃をやられてしまった。情けない。 毎日涼しい部屋で音楽を聴いたり映画を観るだけの生活ができたらどんなに楽しいだろうか。日本のサラリーマンはかくも偉大である。僕が宇宙人ならば3日で気が狂っている。 今…

SEVENTEEN AGAiNヤブソン ロングインタビュー

普段はうだつのあがらない日々や音楽に対する雑感をボチボチ綴るだけの当ブログですが、今回はなんと特別企画!今僕が一番話を聴きたい方にインタビューをすることができました!SEVENTEEN AGAiNというバンドをご存知でしょうか。 近年ライブハウスを賑わせ…

新訳 銀杏BOYZとモラトリアムに関する駄文

セカンドアルバム"光のなかに立っていてね"のリリースから半年が経とうとしている。リリース直後、僕は9年前のように峯田和伸のことを考え、メールを送りつけ、銀杏BOYZと共にあった学生時代のようにはしゃいだ。なによりアルバムを聴きまくった。 前評判通…

山田稔明(gomes the hitman)と私~後編

山田稔明特集、後編です。 山田さんおよびゴメスは、正式なスタジオアルバム以外の音源が多く存在します。多くは2~4曲入りのepサイズのCD‐R音源。山田さんが自主製作した代物で、ライブ会場や通販限定で買えました。 僕も2009年のソロデビュー以降の自主音…

山田稔明(gomes the hitman)と私~前編

過剰な愛を添えて熱量のみでお送りする、gomes the hitman特集。今回は前編、山田稔明さんがソロ活動を始める以前、gomes the hitmanのディスコグラフィーをレビューします。wikipediaのコピペみたいな毒にも薬にもならないような記事にはしたくないし、評論…

自転車疾走シーン

"音楽について" 色々と書きたい事はあるのですが、転勤先の支店が相当激務であり、なかなか思うように考えている事を体系化できない。音楽のことだけ考えていたいけど、仕事や結婚の準備や勉強やら他にも考えなくちゃいけないことがたくさんあって、とても目…

"クラブ*ふぁんふぁ~れ"

ももクロの国立競技場公演に行ったり、小沢健二さんの16年ぶりテレビ出演を固唾を飲んで見守ったり、自身の転勤が決まったり、結婚が決まったり、シャムキャッツの新譜が大好きだったり、いつになく騒がしく春を過ごしています。 最近、大人になる という事…

フジロッ久(仮)”あそぼう”と私

3/27の夜、僕のふとしたツイートにリアクションがありました。フジロッ久(仮)の藤原さんと僕の対話です。フジロッ久(仮)が7年くらい前にやってた曲、ヤングマーブルボアダムス だとか ユリイカ だとか 家出5秒前 だとか さみしんぼう宇宙大戦争 だとか今で…

alpaca sports"sealed with a kiss"と私

熱心に音楽を追っていると、その情報の速度に体がついていけない時がある。毎日毎日世界中ではあらゆる音楽が鳴らされ、録音され、CDとして商品化されるのを待っているわけだ。膨大な情報が発信され、僕はできるだけ多くの情報を捉えようとTwitterを巡回する…

山田稔明(gomes the hitman)と私~intro

小沢健二という男がいる。90年代、彼は才能の限りに表現を行い、日本のポップミュージックを塗り替えた。 過去の偉大なポップソングからのあらゆる引用を辞さない、墓場荒らし故に目映い輝きを放つトラック。平凡な若者の日常を、世界からの祝福として描き出…

曽我部恵一"まぶしい"と私

前作"超越的漫画"から僅か4ヶ月でリリースされた本作"まぶしい"。ノーコンセプトであることがコンセプトであると言えるだろう。僕は一聴して息を飲んでしまった。 ファンク、ギターポップ、フォーク、シューゲイズ、パンク、ヒップホップ、ポエトリーリーデ…

豊田道倫&mtvband"fuckin' great view"と私

京都へ向かう新幹線の中にいる。 相方が寝てしまったため、イヤホンを耳に差し、窓の外で流れていく知らない街を眺めている。 もし、この知らない街で生まれ育ったら僕は今頃どんな暮らしをしていただろうか。そんな考えても仕方ないことを考えながら、iPod…

hi,how are you?”?LDK”と角質の話

寝室にて、彼女が何かクリームのようなものを必死にかかとに塗りたくってた。 ピンク色のフワフワしたパジャマに身を包み、小さな体を折り曲げて、コッペパンみたいな足に。 僕はスピーカーから聴こえるsmall facesのビートで指をクラゲみたいにふにゃふにゃ…

スカート”ニュー グッド タイム ミュージック”と私

先日リリースされました、スカート.a.k.a.澤部渡のニューアルバム”ニュー グッド タイム ミュージック”です! 本作は恒例のCOMITIA出品作品であり、一部レコ屋限定流通のアルバム。また、プレス盤ではなくCD‐Rであることからも、ナンバリングされた正式なオ…

mobb deepとdown north camp

忘れもしない、宇都宮西川田のブックオフ。うら若き大学生夏の実家帰省。退屈に耐えられなくなり、そこらのブックオフを回り片っ端から500円棚を漁る。「M」列の一番はしっこ、mercury revの隣り。引き上げた瞬間、強烈なヤニの匂いにやられる。ジャケットに…

SNOTTYと私(fruity発wienners経由でんぱ組行き))

銀杏ボーイズの衝撃から2週間。色んなレビュー読んで楽しかった。絵に描いたような賛否両論であり、賛も否も両方銀杏ボーイズ大好きなんだなーってのが伝わってくる。 対象への愛や思い入れがこみ上げて、自意識が混じって最終的な着地点が見えなくなってる…

銀杏BOYZ"光のなかに立っていてね" "BEACH"と私

"光のなかに立っていてね" 青春はいつか終わるし、銀杏BOYZだっていつか終わる。そこに永遠は無い。 かつて彼らは、そのあり得ないはずの永遠を鳴らし、盤の中に閉じ込めておくことに成功した。 誰もが彼らの音の中に青臭くて仕方ない頃の自分を見つける…

峯田和伸"朝焼け★ニャンニャン"における おやすみBGM と私

僕のルーツは峯田和伸である。2001年。高校1年生。夏の日。ひとり前世紀を引きずる僕の耳を大音量のノイズが襲う。友人が僕の耳に突っ込んだ、ノイズの塊の名は"さくらの唄"。膝から崩れ落ちた瞬間、僕の人生は確実に変わった。峯田和伸のポスターを実家の部…

2013年ベスト50"10位~1位"と私

ぱんかぱーん。誰に頼まれてもないのにベスト10。ジャケット写真+いかしたアーティスト写真で特別感を演出してみた。10位 星野源"Stranger" 過去最高にポップなアルバム。近年の東京インディー勢に影響されたのか、上物の使い方が自由極まりなく、"夢の外へ"…

2013年ベスト50"20位~11位"と私

あらためて振り返ると、洋楽の新譜は前々から好きなやつばっかで新しいバンド掘ってないな。だって、日本の音楽が今すっごい面白いんだもの。20位 The Sensations"twistin in the shits groovin" このセカンドで彼らのやりたいことが具現化した感じ。モータ…