みんな夢から覚めてしまった。あんなに夢中だったくせに。 ドリームポップが一般的な認知を獲得したのは1980年代のこと。Cocteau Twinsがそのパイオニアとして定着しているが、思えばVelvet UndergroundやSyd Barrettの時代から連綿と続くムードであったよう…
自己嫌太郎ライジング。over head kick girlをキミは覚えているか。綻びさえ美しさに変える激情のソングライティングと歌唱でライブハウスの隅から世界に放たれたそれは奴らへのカウンターパンチにはギリギリ至らなかったものの、心に茨を持つ全てのパンクス…
2019年12月25日、実に14年ぶりとなるニューアルバム「memori」をリリースしたGOMES THE HITMAN。 今回はバンドのソングライターである山田稔明のインタビューを公開します。 Anorak citylightsでは、開設当初からGOMES THE HITMAN及び山田氏へのラブレターを…
2016年の初夏にリリースされたファーストアルバム「ハローとグッバイのマーチ」より4年、遂にTHE FULL TEENZが待望のセカンドアルバム「タイムマシンダイアリー」をリリースする。 モラトリアムの先に広がる深い森に出口を見付けた彼らが鳴らす至極のメロデ…
【あの頃ゴメスザヒットマンと】大人になって随分になる。 いつの間にか34回目の誕生日を迎え、いつの間にか私の隣には妻と3人の子供たちがいる。これは幻やオカルトの類いではなく、朝が来る度に隣から聞こえる小さな寝息が私を大人に変身させるという事実…
Anorak citylights久しぶりのインタビュー記事は、8/28に5枚目のオリジナルアルバムをリリースするHi,how are you?の原田さんが登場です。 僕が彼らの存在を認識したのは、確か2013年頃であったと思います。彼らがゾンビフォーエバーというローカルレーベ…
小袋成彬という音楽家がいる。宇多田ヒカルプロデュースによるアルバム《分離派の夏》をリリースした、気鋭の人物だ。枕詞が目立つ事もあり、随分話題である。彼のバイオグラフィはこの際置いておこう、誰もが彼を認識しその挙動に固唾を飲んでいるものとし…
大学時代とは魔法のような季節である。あらゆる社会的責任から解放され、365日24時間全てが自分のものになる。目の前にある膨大な時間を自由に貪る事を許されたモラトリアム製造期だ。つまりは自分次第で4年間は金色にも鈍色にもなる。若者は皆そこで思い思…
セバ道という武道がある。古くは、12世紀以降の武家社会の中で生まれた武芸十八般と呼ばれた武士の技芸で武芸が成立し、戦国時代から江戸時代にかけて誕生した柔術のひとつがセバ道である。それは柔術として極めて優れた技法を持ち合わせ、ベイクセール複式…
「pale/みずいろの時代」全編を包む心地よい内省のフィーリング。それは近年の山田稔明の楽曲に感じることの無かったトーンだ。甘美なメロディに加え、生音と打ち込みが整頓され配列する有機的なアレンジが施されたポップソングの数々は日曜夜の絶望を優しく…
2014年「魔法はとけた」で状況は一変し、I HATE SMOKE TAPESからの「swim!swim! ep」でそれは確信に変わった。2015年におけるNOT WONKとのスプリットツアーはあの夏のハイライト。あれから実に1年、季節は冬を終え春を追い越し、夏の予告が街を包む5月25日…
久々のインタビュー記事です。今回は大阪を拠点に活動するインディバンド、KUNG-FU GIRLのボーカルとギターを務めるmilkさんにお話を伺う事ができました。2015年の夏にMiles Apart Recordsから100枚リミテッドでリリースされたデビューカセットをよく聴いて…
今年もお疲れさまでした。10月ぐらいから主に仕事関係で心身共に困憊し、週に数枚届く新しい音源を楽しみに気力だけで働いた結果、年末には遂に倒れるはめに。社会の厳しさ・理不尽さを痛感した1年でございました。そんな中、1月に生まれた長女の目まぐしい…
すっかり更新が滞っておりました。というのもですね、レコードは相変わらずたくさん買っていますし、現行のリリースでもグッとくるものは多々あったりもしているのですが、何分仕事で神経をすり減らす日々が続いておりなかなか記事を書いたり話を聞いたり物…
私はハヤシック君と話をした事がない。ライブハウスで目をギロギロさせていたり、物販前でオロオロしていたり、ステージでベースを弾きながら低空ジャンプを決めている場面は何度も目撃しているが、会話らしい会話は一度もした事がないのだ。しかし私にはハ…
9/2、I HATE SMOKE TAPESから単独カセットテープをリリースしたTHE SATISFACTION。今回はソングライターの1人であり、歌とギターを担う松澤くんのインタビューをお送りします。 インタビューは2部構成になっており、THE SATISFACTIONの結成から今までを振り…
今やカセットテープというフォーマットは完全に息を吹き替えし、インディー界隈のみならずトップアイドルグループまでもが新譜をカセットテープでリリースする、そんな状況にまで至っている。 AWAやLINE MUSIC等、もはや消費している事実さえ忘れかねない程…
インターネットは音楽とローカリズムの密接な関係を変質させてしまった。それは地方の片田舎にいながら、画面を通し一瞬で東京や世界とコネクトする事を可能にした。YouTubeやUSTREAMを通し、遠く離れた場所で起きている現象を直ぐに追体験する事ができる。…
2015年5月20日、KiliKiliVillaより1枚のアルバムがリリースされます。 バンドの名前はNOT WONK。北海道苫小牧に住む若干20歳の若者たちが作り上げたアルバムです。筆者も一足早くアルバムを聴かせていただきましたが、本当にとんでもないものが刻まれてしま…
遅れ馳せながら、4/22にリリースされたKiliKiliVillaのコンピレーションアルバム『While We're Dead.:The First Year』に付属しているファンジンに、本名で参加させていただきました。考えて考え抜いて、自分に求められた役割みたいなものを勝手に勘違いし…
4月29日に生き埋めレコーズよりデビューEPをリリースするAnd Summer Club、今や日本のインディシーンにおいて熱い視線を一身に受ける彼らですが、今回はソングライターである角田くんと、生き埋めレコーズの首謀者のひとりでありTHE FULL TEENZとしても活…
局地的に大きな注目を集めるMiles Apart Recordsのカセットテープシリーズに、新たなニューカマーが登場!その名もJIV。何気なく買って聴いたが最後、その若さと衝動が溢れるバーストガレージチューンの連発に感銘を受けました。今回はJIVのボーカル兼ギター…
「今までホントにごめん!」 一聴するなり思わず頭を下げてしまった。 これは、ももいろクローバーZのニューシングル「青春賦」をカーステレオに差し込み、闇雲に再生した直後の私である。 と、いうのもだ。何故私が国民的アイドルグループの新曲を聴いて心…
CAR10のセカンドアルバム『RUSH TO THE FUNSPOT』の発売を記念して、今回はCAR10のボーカル・ベーシストであり、ソングライターでもある川田晋也と、彼らの所属するレーベルKiliKiliVillaを主宰する安孫子真哉のインタビューを行いました。 川田宅にて謎のミ…
Anorak citylightsのインタビューシリーズ、第6回はHomecomingsのギタリストであり、ソングライターでもある福富くんの登場です!個人的にHomecomingsの大ファンでございまして、今回のインタビューはまさしく待望のものであったと言えます。(左端が福富く…
2014年ももう終わりますね。始まるときから分かってましたけど、やっぱり終わってしまいます。 Anorak citylightsは今年の1月に開設しました。音楽に対する自分の雑感を体系化したく、軽い気持ちで筆をとりました。個人ブログならではのフットワークで商業…
"僕はファシスト 君はレイシズム 君を傷つけた奴を僕は許さない" 1曲目"僕はファシスト"は安孫子真哉に捧げられた。僕は壁際の定位置から動けずに、固唾を飲んでステージを眺めていたのだ。 12/28に新代田FEVERで開催されたKiliKiliVilla主催イベント『不安…
2014年10月15日、とある情報がひっそりと音楽系ニュースサイトにポストされた。 『元銀杏BOYZ・安孫子真哉らが新レーベル"KiliKiliVilla"設立 リリース第一弾はLIFE BALL』 この一報は一部の好事家達に大きな動揺を与えると共に、歓迎をもって受け入れられた…
京都が生んだ新世代気鋭インディポップバンド、THE FULL TEENZ(フルティーンズ)が、なんと2014年12月24日にニューカセットテープをリリースします!リリースはI HATE SMOKE TAPES。新しい時代の空気を的確に掴み取り、この国の新しいインディポッ…
10代後半~20代前半の若者によるインディーミュージックに、沢山のエポックが生まれております。 京都のhomecomings、hi how are you?、fullteenz。 名古屋のmilk、栃木のcar10、北海道のnot wonk、the sleeping aides and razorblades等々。 あらゆる文化の…